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ひととおりの伝統的なツアガーンイデー、「白い食べ物」について見てきた
ここで新しい方法でつくられる乳製品を紹介したい。手動の遠心分離機、
クリームセパレーターでツツギというクリームを分離する。これはロシア
からの技術で内モンゴルにはない言葉だ
遠心分離機、クリームセパレーターでミルクを分離する

















マスル、モンゴル語でバターである。さきにでてきたシャルトス、黄色い脂などと
いうひともいるが正しくはマスルである

遠心分離機、クリームセパレーターでミルクにミルクを投入する
















モンゴル各地のお店でよく見かけたのが、オロス・マスルと書かれたバターで
ある。これだけ乳製品が豊富なモンゴルなのに”ロシアのバター”とは・・・
いつも不思議に思っていた。ある日、この謎がとけた・・・

遠心分離機、クリームセパレーターでミルクにミルクを分離する






















写真の遠心分離機が、なんのことないロシア製の機械だからだ。この機械を
つかってつくったバターのことだったのだ・・・
モンゴルは独立後、ロシアの影響をおおきくうけてきたことを物語った出来事
だった・・・

絞りたてのミルクを塵などを除去するため、濾しながらいれる。ギア比によって
大きなハンドルをゆっくりと回していくとブーンとおとをたて、高速でなかが、
まわりだす。ふたつの口から比重の軽いクリーム、ツツギと脱脂された
ボルソンスーに分かれる

分離されたクリームを振とうするし




















ツツギは、細い木のタルで上下に攪拌、振とうする。チャーニングである
のこりのボルソンスーは前項のようにタラグからシミアルヒ、
そしてアーロルなどなど加工される

固まってきたクリームを冷やす










タルのなかで、やがて分離がはじまり、そのかたまりを、冷たい水につけて固める
とできあがりだ

焼きたてのパンにこのバターをつけて食べた。最高の贅沢だった
ボルガン県のティシク村の郊外でブリヤート族のお宅である
ブリヤート族はモンゴル北部の民族で、多くはログハウスで暮らす

バターの出来上がり、また発酵バターーもつくる







ツツギは発酵させてエッセンとなる。さらに65度で30分加熱し分離したものが
ズーヒーといい発酵バターとなる

●オーラグ
家畜の出産期はだいたい、2月ころである。厳冬期のモンゴルも、なかなか
たいへんで行くことも少ないため、なかなか出会うことはない
たまたまよった遊牧民の、それこそ冬営地で、それも出産があったときに
出会うしかないだろう

生後、5日までの初乳をつかう
















 

ウシの初乳、仔牛の生後5日くらいまでのミルクで、やや黄色い。これを加熱する
と凝固する。厳冬の2月、トナカイ遊牧民の取材の帰りに泊まったボルガン市で
家畜を飼うお宅でご馳走になった

ウシの初乳を加熱、凝固したオーラグ、牛乳豆腐だ












カスタードプリンのようで濃厚でほんのりと甘く、とてもおいしい。日本では、
わたしのふるさとである北海道や、現在すんでいる栃木県の那須など、
酪農をしている人たちの、あいだでは”牛乳豆腐”として食されている
テレビなどでも紹介されているが、流通しない貴重なものだ

ウシの初乳を加熱、凝固したオーラグ、牛乳豆腐だ












 

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baykal
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職業:
写真家
自己紹介:
カメラ片手にユーラシアを放浪する写真家
国内では農業をはじめ
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